輝く先輩社員! File5
商事事業部商品営業部産業機器課 佐藤祐希【担当業務】
靜甲が手がける商事事業のひとつとして、エアコンをはじめとする空調機器を快適に使用するための「空調周辺機器」を既存顧客と新規顧客へ販売する営業活動をしています。
例えば、建物の屋上やベランダに設置されるエアコンの室外機。夏場にフル稼働するとこの室外機の振動で、屋内でカタカタと不快な揺れや音を感じることがあります。これを防ぐために「防振架台」(本文下に画像掲載)を室外機の下に設置することで対策します。
その他、エアコンの冷房運転時にはドレン水(室内機に付着する結露水が空気中のチリやホコリと混ざった汚い水)が発生します。このドレン水を屋外へ排出するための「ドレンポンプ」も主力商材のひとつです。
空調業界でも、この周辺機器の分野は詳しい人が相対的に少ないため、潜在的なビジネスチャンスは大きく、多くのお客様から頼りにしていただけます。その期待にお応えできるよう、常にお客様目線で物事を考えることを念頭に、空調周辺機器の製造元であるメーカーさんとの緊密な連携、製品知識を絶えず吸収しながら、様々な部材を組み合わせて提案を行っています。
【達成感の高かった仕事とその背景】
ある製品で起こってしまった不具合対応です。製造業のお客様の工場に数百台の製品を納品、協力会社さんに設置工事をしていただきました。
工事が完了し、お客様に引き渡したのですが、製品から水漏れが発生していることがわかりました。この製品は工場屋内の高所に設置されているので、お客様の機械設備に水に濡れてしまう恐れがあります。
メーカーの担当者様、工事をしていただいた協力会社様、私の上司など関係者と丁寧に原因を紐解いていくと、メーカーさんや当社が想定していなかった特殊な設置工事がなされていることに原因がありそうだということがわかってきました。製品が正常に運転できなくなってしまったのです。施工要領書という設置工事の説明書に、詳細が記載されていなかったことが特殊な設置工事のなされた主因であることもわかってきました。
関係者と調整を重ねながら善後策を検討しましたが、最終的にはもう一度工事をやり直すという大掛かりな対応をすることとなりました。
再工事に携わる人数も日数もに多くかかり、作業工程の管理や現場への指示など、大変でしたが、再工事が完了するまでのすべての工程に立会い、真摯に対応して完了させることができ、関係者から感謝の言葉をいただけました。
大変ではありましたが、達成感を感じることができ、この案件を通して自分自身も成長することができたと感じています。何事にも真摯に向き合い、対応することの大切さも学びました。
【前述の仕事の苦労や障壁とそれをどう乗り越えたか】
まずは施工要領書の見直し・改訂です。今回の件で文言によっては自分たちの意図しない解釈がなされることを学びました。認識のズレが発生しづらい施工要領書にアップデートする必要があります、繰り返しメーカーと打合せを重ね、より詳しい内容に改訂しました。
次にやり直し工事の準備と対応です。土曜日曜の2日間で工事を完了させるという、タイトなスケジュールで行うこととなりました。短い期間多くの人員や器材を効率的に動かさなければいけません。関係者と綿密に打ち合わせを行い、工程とタイムスケジュールの共有、当日の現場で陣頭指揮を取って、スケジュールどおりに工事を終わらせることができました。
最後にお客様へ提出する報告書の作成です。今回の不具合でご迷惑をおかけしたことをお詫びするとともに、その原因を科学的かつ論理的に説明して、ご納得をいただく必要があります。
今回の特殊な設置工事に起因して製品が正常運転できなかった(と考えられる)ことを証明することは、メーカー側でも困難でした。
そこで、靜甲の技術開発室(現:研究開発室。靜甲の包装機械事業や冷間鍛造事業における新技術の研究・開発や様々な事象の科学的解析を担っている)の協力を得て、お客様にご納得をいただけました。
社内外問わず多くのみなさんにお力添えをいただくことができ、チームワークで乗り越えることができたと思っております。
【仕事のやりがい】
努力が実を結んだ時に大きなやりがいを感じます。
私の所属する産業機器課は既存顧客との取引の割合が比較的高いです。
一方、業容拡大のために新規顧客の開拓も一定数チャレンジしています。
まったく面識のない企業様に飛び込み営業をした際、最初は面会すら断られ、名刺を置いてくるだけのことも多いです。しかし、足繫く訪問を続けることで面会の機会をいただけたり、徐々に打ち解けて受注につながったときは、大きなやりがいを感じます。
【これからチャレンジしたいこと】
カスタマーセンターを新設したいと考えています。
現在の産業機器課は、お客様対応の営業職と受発注事務対応の営業アシスタントで役割分担をしています。
お客様からの技術的な問い合わせ(適切な製品の選定相談、製品の使用方法の照会など)には営業職が対応しているのが現状です。これらをカスタマーセンターで対応することで、営業職は受注活動に専念する時間を増やすことを志向しています。
具体的には今自分がいる部署では大きく営業担当と受発注業務に別れていますが、技術対応を行える部署を新設したいと考えております。より全体の業務がスムーズに周ると考えております。
もちろん新設するには人員の補充や教育など課題はありますが、一つ一つ色々な人たちと意見を出し合い、実現に向けて歩みを進めていきたいと思っています。
【こんな新入社員・若手社員と働きたい】
相手の立場に立って物事を考えられる方と働きたいです。
どの職種でもそうだと思いますが、自分一人で完結する仕事はありません。必ず自分以外の誰かと関わりながら、仕事は進んでいきます。その際、与えられた仕事に対して相手の立場に立って考えることができれば、スムーズに仕事が進んでいきます。なかなか難しいことではあると思いますが、そんな方と働けたら良いな、と思います。
↑ドレンポンプ↑防振架台